ある日ツイッターを眺めていたところ、「高知駅が高架化時に7両対応になったので土讃線特急(南風・しまんと)で8両編成は組めなくなった」という説が流れていました。
調べてみると事実だったのでその旨ツイートしましたが改めてこのページにもまとめておきます。
過去の土讃線特急の編成例
四国特急に使用されている気動車はキハ185系以来代々変態増結によって短編成から長編成まで幅広く対応してきました。
土讃線の特急「南風」も例外ではなく、以下のページでは2両から8両まで2000系「南風(しまんととの併結列車含む)」の色とりどりな編成実例を見ることができます。
「2000系気動車通常営業列車 編成実例集」
高知駅高架化
本題の高知駅8両入れない説について調べた結果行き着いたのがこのページです。
www.pref.kochi.lg.jp高架化の経緯等については上記ページから「高知広域都市計画 四国旅客鉄道土讃線 高知駅付近連続立体交差事業 事業誌(以下、「事業誌」と呼ぶ。)」をご覧いただくとして本題に進みます。
高知駅のホーム長
事業誌第1編第2章2-4(3)1)鉄道施設の概要(p.60)には、高知駅のホーム延長について以下の記載があります。
ホーム延長 163.0~165.8m(島式2面4線)
※同所より引用、太字強調は筆者
また第2編第2章2-2(3)高知駅の景観設計(p.129)に掲載されている高知駅舎の側面図にもホーム延長および「7両対応」との決定的な一言が記載されています。
線路の有効長については明確な記載が見つかりませんでしたが、上記の事実だけでも高知駅が最大21m車7両編成の入線を想定して建設されたのはほぼ確実と考えられます。
どうしてこうなった(まとめ)
わかりませんでした。
事業誌などに施設規模の決定根拠が記されていないか探したのですが見つけることができませんでした。
(※ご存じの方がいればコメントいただけるとありがたいです)
当時のツイッターのやり取りを思い出すと、「土讃線内に8両編成が交換できる駅が少なく、ただでさえ遅れる多客期に交換駅縛りのある8両が走るとさながら遅延増幅器になっていた(意訳)」というようなツイートがあった気がするのですが見つかりませんでした…。
これが7両編成対応で妥協した理由の一つなのかはわかりませんが、事実だとすればJR四国の貧弱インフラエピソードの一つに加えていいと思います。
そしてその現実的な解決法はただひとつ。