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東海道・山陽新幹線「ひかり」停車パターン一覧(2022年3月改正版)

2022年3月改正時点の東海道・山陽新幹線「ひかり」の停車パターンをすべて列挙してみました。

数えてみたところ、臨時列車を含め合計22パターンありました。

せっかく表を作ったので置いておきます。

ポポンデッタで子どもに「こだま!」と言われるとすごく傷つきます

 

1 「ひかり」停車パターンの概要

1.1 東海道新幹線

東海道新幹線のひかりには、「のぞみ通過駅を補完する準速達列車」という明確な役割があります。東海道新幹線はのぞみ12本ダイヤを実現するためほぼ終日にわたってパターンダイヤが組まれており、ある程度の規則性があります。

東海道ひかりは上記の役割を果たすために、ほとんどの時間帯で「①のぞみ停車駅+静岡・浜松(+α)停車」、「②のぞみ停車駅+(小田原or豊橋)・岐阜羽島米原停車」のひかりが1本ずつ、概ね毎時2本が運転され続けています。前者はリニア絶対潰すマン県議会はヤクザゴロツキ*1菅義偉の教養のレベルが露見*2静岡県民の移動制限は最高レベルなのに自分だけ帰省*3御殿場にはコシヒカリしかない*4富士山に誓って生まれ変わった*5静岡文化芸術大の女子学生は11倍の倍率を通ってきたからもう皆きれい工事現場の監督はかわいい女の子がお気に入り*6幼稚園児がバスで水も飲めずに亡くなったので今年の漢字は『水』*7静岡県が誇る川勝平太知事が君臨する静岡県内から東名阪への速達輸送を担います。後者は東名間では静岡浜松に次いで需要の多い小田原、豊橋をフォローしつつ、名阪間では各駅に停車し、(東京ー)名古屋折り返しのこだま号を補完しています。結果首都圏ー岐阜羽島米原への準速達列車となり、米原北陸線特急「しらさぎ」と連絡することで北陸方面への速達サービスも提供しています。

 

1.2 山陽新幹線

山陽新幹線のひかりの約8割は、前節で挙げた「①のぞみ停車駅+静岡・浜松停車」の東海道ひかりが岡山まで直通してくるパターンで占められています。このパターンは山陽新幹線内では各駅に停車し、新大阪ー岡山間のこだまを代替しています。

一方通過駅のあるひかり号は非常に影の薄い存在です。2011年3月の九州新幹線直通以降、従来準速達列車の役割を担っていた「ひかりレールスター」はほぼ九州直通の「さくら」に取って代わられてしまいました。加えて山陽ではのぞみが準主要駅に選択停車するため、ひかりの出る幕がありません。

結果山陽新幹線のひかり号は、「のぞみ、こだま、さくら、みずほのどれでもないもの」がバラバラに並ぶだけで、準速達といえる列車に至っては片手で数えて余るほどしかありません。

 

2 停車パターン一覧表

停車パターンの表は以下のとおりです。

図1 2022年3月改正時点のひかり号停車パターン一覧。気が向いたらHTMLにするつもり

【特記】

ひかり665号(パターンI)…臨時列車。右に記載の各駅停車本数からは除外。

RS…ひかりレールスター

新富士掛川三河安城、厚狭に停車するひかりはありません。

 

3 停車パターン

3.1 静岡浜松停車・山陽各駅停車(パターンA~D、23本)

東京発着で、東海道ではのぞみ停車駅(東名阪)+静岡・浜松に停車し、静岡県内から東名阪への速達輸送を担う列車です。山陽新幹線内は各駅に停車し岡山以東のこだまを代替します。号数は500号〜(520台)です。

パターンAは上記の基本パターン、パターンBは三島に追加停車したパターンです。いずれも本数が多く、昼間はAとBが交互に1時間間隔で走ることが多いです。

パターンC、パターンDは基本パターン+熱海停車で、Cは各駅停車のまま広島まで走ります。

 

3.2 東海道完結ひかり

東海道新幹線内のみ運転されるひかり号はすべて630号から通し番号が振られています。それではちょっとアバウトすぎるので2種類に分けて紹介します。本節内の列車は特記なき限り全て東京〜新大阪間の列車です。

3.2.1 静岡県内停車・東海道完結(パターンE〜L、定期合計13本)

静岡県内に停車する東海道完結ひかりは全13本で、全列車が静岡駅に停車、8割以上の11本が浜松にも停車します。いずれもマイナーなパターンです。

パターンE~Gはのぞみ停車駅+(熱海、三島)、静岡・浜松・岐阜羽島米原に停車します。

パターンHは東海道完結ひかり唯一の区間列車で、静岡浜松+豊橋にも止まります。パターンI、Jは名阪間速達の列車です。Iは主に金曜夜運転の東海道・山陽ひかりで唯一本の臨時列車です。

パターンK、Lは浜松通過便です。このうちLは岐阜羽島通過、米原停車で、両駅のいずれか1駅のみに停まるただ1本の列車です。

3.2.2 静岡スルー・東海道完結(パターンM、N、O、26本)

東海道完結、かつ静岡県を完全にスルーするパターンです。13本で7パターンある前節と違い26本で3パターンとそれなりにシンプルです。

パターンM、Nはのぞみ停車駅+(小田原or豊橋)、岐阜羽島米原に停まります。上記4駅+北陸方面への速達サービスと、多くの列車は名阪間で本数の減るこだまをフォローします。終日毎時1本が交互に運転されている基本パターンです。

パターンOは早朝の1本だけ小田原と豊橋両方停まる例外パターンです。

 

3.3 その他東海道・山陽直通(パターンP、Q、R、各1本)

東海道・山陽を直通し、山陽新幹線内で通過駅のあるひかりは下り3本のみです。号数は530番台です。いずれも早朝下りの途中駅始発で、東海道が規格ダイヤになる前の時間帯を走るため性格は三者三様といえます。

パターンP(ひかり533号)はそこそこ有名な新横浜6時の初電で、小田原・静岡に停まりながら品川6時発ののぞみ9979号から西明石まで逃げ切ります。ひかりでありながら首都圏から名古屋、京都、新大阪、新神戸西明石、姫路へ最も早く到着してしまいます。なお2023年3月改正からは臨時のぞみ491号(新横浜602発)を小田原で待避しますが、静岡~西明石の到着時刻はわずか1分繰り下げにとどまっています。

パターンQ(531号)、R(535号)はいずれも早朝の名古屋始発列車です。ひかり531号は下りひかりで唯一終点までのぞみ・みずほに抜かれず先着します。

 

3.4 山陽新幹線完結

1章で述べた通り、山陽新幹線完結のひかりは他のどれでもない列車が適当に押し込まれており、わずか4本しかありません。号数は590番台です。

3.4.1 準速達・山陽完結(パターンS、ひかり594号のみ)

山陽新幹線内では希少種となった準速達のひかりです。のぞみの終電が行ったあとの深夜帯(新大阪2332着)ということもあり、上りひかりでは唯一終点まで先発先着します。レールスターだとうれしいのですが残念ながらN700系です。

3.4.2 ひだま(一部レールスター)(パターンT、U、V、各1本)

残りの山陽ひかりは2/3以上の駅に停車するひかりとこだまの中間、通称「ひだま」です。現在「ひかりレールスター」はパターンT(590号)、U(592号)の2本が残っていますがかつての栄光は見る影もありません…。

セミコンパートメントが営業してる以外は実質こだまです

 

4. まとめ

列挙しただけなのでまとめるほどのことはないのですが、東海道新幹線のダイヤが通勤電車然としていることを改めて確認できました。若干の特別停車はありますが、のぞみ特急、静岡浜松ひかり=急行、(小田原or豊橋)&名古屋から各停ひかり=準急、こだま=各停、と見るとそのダイヤは正しく都市間電車のそれであることがよくわかります。

一方山陽ひかり、特にレールスターの惨状には目を覆わんばかりです。ひかりレールスターがさくらに発展的解消を遂げたのはわかっているのですが、レールスターが山陽の星だったころを知る身としては寂しさを感じてしまいました。